捻挫をしやすい、中足骨骨折をしたことがある人は足の指の長さを確認してください。中指が親指より長くありませんか?中指の方が長い足を「モートン足(モートンフット)」と呼びます。
左イラストは左足の模式図
①が第1指中足骨(親指の付け根)②が第2指中足骨(中指の付け根)
足で地面を蹴り出す時は親指に体重が乗るのが正常な動き。しかしモートンフットの場合、中指が長いので体重が外に残り、親指に体重が十分に乗りません。このため正常な足より倍の負荷が第2指中足骨にかかるだけでなく、捻じれた負荷がかかる第1指中足骨も痛めやすくなり、中足骨骨折や捻挫の原因となるのです。
■モートンフットの対処法
足の外側に体重が残らないようにするためには、まず足のつき方を矯正することが必要です。しかしモートンフットの人は足の構造自体が、親指に体重が乗り辛い作りになっています。足の着き方が悪いのは構造の問題なのです。モートンフットは意識して良くなるものではありません。
効率よく動くために「母趾球を意識」「体重を足の内側に乗せる」と言われますが、モートンフットの人は膝や股関節、足首を捻じって無理に親指に体重を乗せようとするので他の部位を痛める原因になり逆効果です。
■インソールで矯正
意識して良くならないなら道具で矯正するしかありません。必要なのは、体重がスムーズに親指で蹴りだせるように設計されたインソール。ベストはオーダーメイド。
バネインソール ベーシック
市販ならバネインソール。コントロールカップやサイドのエッジが自然な「動き」(体重移動)を促すように作られているので、モートンフットの人に起こりがちなケガを防ぐことに大いに役立つでしょう。
運動で足が痛くなる人は指の長さを確認して、必要があればインソールの使用を検討してください。◆参考文献:黒沢尚著「スポーツ外傷学(4)下肢」医歯薬出版